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ここでは超有名なバスクラリネットの協奏曲「スポットライト・オンザ・バスクラリネット」について、留学中に作曲者のヤンハーデルマン先生とお話する機会があったので、曲についてのインビューをしてきました。
そこに同席した私の師匠、ヤンギュンス先生のコメントも掲載しています。
このインタビューをもとに皆さんの演奏に役立ててもらえれば嬉しいです。
ちなみにここからはインタビュー形式で書いていきます。
バスクラリネットの協奏曲スポットライトについて
この曲の情景やストーリーがあれば教えてください。
FELAMOからの依頼によって書いたので、ストーリーや何か土台になるものはありません。
作曲家に対して委嘱する時は、グレードによって頼む作曲家が違います。
その時は、グレードが1番高い作品を書いてもらうために、ヤンハーデルマンに依頼が来ましたが、グレードは高くても音楽学校にいる生徒が演奏できるというのが条件であったため、とにかく難しい曲を作曲すればいいという訳ではなかった。
この曲を書くにあたって苦労したことはなんですか?
1つ目は当時バスクラリネットがソロ楽器として認識されていなかったため、吹奏楽や管弦楽の中でもバスクラリネットが幅広い音域で使われることはあまりなかった。
しかしバスクラリネットが主役になる曲と言う事で、楽器の音域を一般的に知られているものより最大限に広げなければならなかった事。
2つ目はまずどういう曲を書くか。
どうやったら一般の人が聴きやすい曲で魅力的になるのか。
いくらグレードが難しいといっても演奏できるレベルにしなくてはならない。
一般の人が聴きやすい様にするために、1楽章をジャズにしたが、そうしたら2,3楽章もそのスタイルで続けなければならなくなった。
もしもこれがクラシックのスタイルであれば、もっと他にも可能性はあったし、もっと簡単であったと思う。
しかし一般的の人が聴いて魅力的と感じ、しかも難しすぎず、それでいて楽器の魅力を最大限に生かすためにジャズにしてしまったため、難しかった。
なぜ音楽家になろうと思ったのですか?
子供の時からピアノを習っていた。
そこでは即興演奏や、色々な曲をレッスンしてもらっていた。
そのレッスンで「上手で、才能があるからもっと音楽をやったらいい!」と言われてそのまま続ける事になり、レメンス(ベルギーにある音楽大学)に通う事になりました。
しかしその頃からはピアノよりもオルガンに力を入れるようになりその後、音楽理論を学び、作曲を勉強したいと思う様になりました。
だからきっかけがあって音楽家になろうと思ったのではなく、だんだん自然にこの道になりました。
なぜ吹奏楽に深く関わる事になって来たかと言うと、彼のお父さんも兄弟もみんな地元の吹奏楽団で演奏していたからです。
レメンスを卒業したあと、アントワープ王立音楽院に通い、さらに作曲の勉強をしました。
作曲家の方はどんな時に達成感を感じますか?
どの作曲家でもみんな一緒だと思いますが一生懸命書いて「これは良い作品だ、良い作品が書けた」と思っても誰も演奏してくれなかったら悲しい。
昔書いた作品は技術的に少し懲りすぎたり、構成が難しすぎたり、そうゆう所が「ちょっとな」と思うけど、いつも近代的なスタイルで尚且つ感情がこもった作品をいつも書きたいと思っています。
良い作品が書けて、その書いた作品が良い演奏をされた時はすごく幸せ。
だから沢山演奏されてそれが全部良い演奏だったら、それは毎回幸せに感じます。
たまに、納得のいかない演奏された時は「私は何をしたのだろう」と頭を抱える事もあります。
この曲を演奏する人に伝えたい事はありますか?
1番大事な事は、この曲を演奏する事を楽しんでほしい。
また、楽しんでいるように聞かせなければいけない。
「楽しんでいる」と思わせなきゃいけない。
もちろん演奏しなければいけない音符は全て書いてあります。
ジャズだからと言ってグリッサンドなどのアレンジをすると言う意味ではない。
こうゆうふうに書いてあるからその通りに吹いたらいいけど、吹かなきゃいけないと思って吹くのではなく、こうゆう風に書いてある事を吹きながら、あたかも即興でやっているのかなと思わせる演奏をしてほしい。
奏者自信がその雰囲気を楽しんほしい。
これが1番大事なことです。
なぜこの曲を作曲したのか?
1993年に作曲。FLAMO/FEDECAMと言う吹奏楽連盟(フランダース地方)から、もっとB.clを世に広めるために、一般の人が聴きやすく、そして小さな作品ではなく大きな作品で、尚且つ高いグレードですが、アマチュアの人が演奏できるレベルの曲を作曲してほしいと依頼がありました。
ジャズや軽音楽などでくくりたくはないが、とにかく一般の人が聴きやすい作品を作曲しました。
私がこの曲を書いた時は、誰かの為の委嘱作品ではなく、この楽器の事だけを考えました。
そして、書いた上で、私はこの作品を演奏してくれる人に出会える事を願いました。
このインタビューに同席したバスクラリネット奏者ヤンギュンスのコメント
普通は、クラシックの音楽教育を受けたものはジャズの即興演奏をする事は難しいし、殆ど無理である。
しかし彼(この作曲家)は即興演奏がすごく上手。
だからカデンツの部分などは即興演奏っぽく聞こえるように全部音符が書いてある。
だからクラシック音楽の教育を受けたものにとってはそれがすごく助けになった。
実際にインタビューを受けてみて
この曲は何度も日本で演奏していましたし、現代曲と違い演奏しやすく理解もしやすい曲でしたが、解説が楽譜に載っていないためこの曲の背景がずっと気になっていました。
実際にインタビューする機会をもらって、楽譜から読み取れない作曲にあった経緯や、なにより「楽しんで演奏してほしい」という本人の言葉に、改めて演奏するときの気持ちを考えるようになりました。
正確に吹くのは当たり前ですが、楽譜通りに吹くだけではなく楽曲について調べたり分析することの大事さを改めて感じました。